日本という国
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098二節=夏 六月(水無月) 「夏」の語源は、気温が高い意味の「暑い」・「熱い」や、植物が成長するという意味の「生なる」などの説がある。 暦の上では、立夏(5月5、6日頃)から立秋(8月8、9日頃)の前日までだが、一般には、6、7、8月の三ヵ月が「夏」。長雨や厳しい暑さが続くが、輝く太陽の下で生き物すべての生命感がみなぎる季節だ。 7月、8月には、各地の神社を中心に夏祭りが繰り広げられる。 災難や疫病神を追い払うための神事が夏祭りの始まりだ。 盆踊りや花火大会、灯籠流しは日本の「夏」の風物詩だ。 子供たちや学生には長い夏休みがある。富士山などの登山客が増える。 「夏」は「お盆」の季節。先祖の霊を慰め、供養する仏教行事をお盆という。 東京など都会では7月中旬、地方では8月中旬に行う。 一週間前後の「お盆休み」をとり、お墓参りのため郷里に帰る人が多い。 新幹線や飛行機は「帰省客」で満席状態が続く。 高速道路はノロノロ運転の車が“数じゅ珠ずつなぎ”になり、渋滞する。 旧暦では、6月は「水み無な月づき」、7月は「文月ふづき・ふみづき」、8月は「葉は月づき」という。 ・衣ころも更がえ(衣替がえ) 6月1日に、薄手の衣服に着替きがえることをいう。 学校や会社の制服も「冬服・春服」から「夏服」に替える。 近年は5月中に衣更えをする人も。 「人は皆 衣など更へて 来たりけり」(正岡 子規) ・鰹かつお-初はつ鰹がつお 初夏から「夏」にかけての代表的な魚だ。最初に出回るのを初鰹という。 周りを火で焦がした「たたき」、刺身、煮魚、蒸して半乾きにした「生節」のほか、蒸してから乾燥させる「鰹節」など、いろいろな食べ方がある。 鰹節は薄く削って、煮物や汁の「出だし汁じる」に使い、ほうれん草などの「お浸し」にかけて食べる。 「目には青葉 山郭公やまほととぎす 初はつ松魚がつお」(山口やまぐち 素そ堂どう) (注・鰹を「松魚」と書くことがある〉。 ・鮎(アユ) すらりとした形をした鮎は川魚の王様だ。 味は淡白で、鮎の塩焼きや鮎鮨ずしがおいしい。川底で孵化した稚魚は、水流に乗って海に向かい6㌢ぐらいになる。夏になると、生まれた川に戻り川上へさかのぼる。上流で

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