日本という国
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007※「財政健全化」 「消費税増税」の「再延期」で、国の「財政健全化」が難しくなるのは必ひっ至しだ。 「国と地方」を合わせた借金は2016年度末で1,062兆円に上る見込みだ。 「社会保障」や「教育」、「公共事業」などの予算のすべてを賄まかなうことができないため、「国」の借金である「国こく債さい」を発行してお金を借りている。2016年度末には「国債」の発行残高は約838兆円に達する。国民一人当たり約664万円になる。 このため、「財政健全化目標」が「民主党政権」当時の2010年にまとまった。「予算の支出(借金の返済や利子の支払額を除いた額)」を、「税収」でどれだけ賄えるか、を示すのが「プライマリーバランス=PB(基礎的財政収支)」だ。これが「ゼロ」なら借金を増やさないで済すむことになる。 安倍政権は、2020年度までに、政策に必要な予算を借金に頼らずに捻ねん出しゅつできるようにする目標、いわゆる「プライマリーバランス=PB」の「黒字化」を国際公約としてきた。 だが、「PBの黒字化」のハードルは高い。 2015年度の「PB」は16兆6千億円の赤字だった。内閣府の試算では、GDP(名目国内総生産)を年3%以上伸ばしたとしても、2020年度に6.5兆円の赤字が残る。 「消費税増税」再延期によって、消費税の引き上げ以外で税収を増やすか、歳さい出しゅつを減らす必要がある。 「世界一の借しゃっ金きん大たい国こく」である日本の「財政健全化」への道は険けわしい。 「高齢化」が進み、「社会保障費」の増加は避けられず、大幅な税収増と厳しい歳出削減が求められる。 外交・安全保障・「核かく」※「日米同盟」 日本の「外交・安全保障」は、「日米同盟」を基き軸じくとしている。安倍首相は、「日米同盟を基軸に、国際協調主義に基もとづく積極的平和主義のもと、一層積極的な役割を果たす」というのが持じ論ろんだ。 2013年12月には、外交・安全保障の基本方針である「国家安全保障戦略」(NSS)を初めて策定し、新たに「2014年度(平成26年度)以降の防衛計画大綱」を閣議決定した。 米べい軍ぐんとの連携強化と自衛隊の増強をめざし、2016年度(平成28年度)の防衛費は連続で増やして5兆541億円(在ざい日にち米べい軍ぐん再さい編へん経けい費ひなどを含む)となり、初めて5兆円を突破した。 安倍内閣は2014年7月の閣議で、「日米同盟」を強化する立場から、「密接な関係にある他た国こくへの攻撃を日本が攻撃を受けたとみなして反撃する『集団的自衛権』(後こう述じゅつ)の行使を認める」決定をした。「日本国憲法下では行使できない」という従来の政府の解釈を変更し、戦後の安全保障政策を大きく転換した。

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