日本という国
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106三節=秋 九月(長月) 暦の上では、立秋(8月8、9日頃)から立冬(11月7、8日頃)の前日まで。 一般には9、10、11月の3カ月が「秋」。 稲が黄色く実って田畑が「明るく」見えたり、草木が紅葉して「赤く」なったりすることが「秋」の語源だ。 澄み切った空、爽やかな風に安らぎを感じる。 読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋、実りの秋、食欲の秋、行楽の秋だ。 「秋」を代表するものに、紅葉、赤とんぼ、秋刀魚さんま、虫の声、稲刈り、ブドウや梨などの果物がある。 旧暦では、9月は「長月ながつき」、10月は「神かん無な月づき」、11月は「霜月しもつき」という。 「神無月」は、旧暦の10月に全国の神々が男女の縁結びを相談するため、島根県の出いず雲も大社に集まり、他の土地の神々が留守になる、という言い伝えから。従って、出雲地方では10月を「神かみ有あり月づき」という。 ・防災の日 9月1日。1923年(大正12年)のこの日、東京を中心とした関東地方に大地震(関東大震災)が起こり、9万人を超える死者が出た。このため、この日を「防災の日」として、各地で大地震を想定した防災訓練が行なわれる。 ・台風-二百十日 9月は、暴風雨を伴う台風の時期だ。 立春(2月3日頃)から数えて「二百十日」目に当たる9月1日頃は、特に、台風が襲来する。立春から220日目の「二百二十日」頃に上陸する大型台風も多い。台風を、「野の草を吹き分ける風」という意味で「野の分わき」ともいう。 「日照年 二百十日の 風を待つ」(山口 素堂) 「吹きとばす 石は浅間の 野分かな」(松尾 芭蕉) ・敬老の日 9月の第3月曜日。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ための「国民の祝日」。 ・名月-月見 9月半ば頃の、明るく、澄んで美しい月を「名月」という。 ススキの穂を飾り、団子や里芋、柿、栗などを供えて、月を眺めて楽しむのが「月見」。満月が「中秋の名月」だ。 「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」(松尾 芭蕉) 「名月を 取ってくれろと 泣く子かな」(小林 一茶) 「名月や 畳の上に 松の影」(宝井 其角)

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