日本という国
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110 十一月(霜月) ・茸たけ狩がり 山野の湿った地面や朽くち木きなどに生えている茸きのこを採ること。一般に「きのこがり」という。 松まつ茸たけ、椎しい茸たけ、まい茸、しめじ、なめこ、など。 「茸狩り」の代表格は松茸狩り。松茸はアカマツの根などに生える。香りがよく、歯応えがある。高価な松茸は、「秋の味覚の王様」だ。 「茸狩や 山よりわめく 台所」(森もり川かわ 許きょ六ろく) 「茸狩や 見付けぬ先の 面白さ」(山口 素堂) ・柿 古くから食用として栽培され、柿羊羹ようかん、柿酢などにも加工される。 「柿」の葉で巻いた「柿の葉寿司」もある。 葉が落ちた枝に真っ赤な「柿」の実が残っている秋の田園風景は美しい。 「渋かろか 知らねど柿の 初ちぎり」(加賀 千代女) 「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」(正岡 子規) ・文化の日 1946年(昭和21年)11月3日、戦争放棄などを定めた日本国憲法が公布され、2年後に、この日が、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ための「国民の祝日」になった。 文化の向上・発展・発達に功績のあった人に文化勲章が授与される。 ・酉とりの市いち 11月の酉(十二支の10番目)の日に、各地の鷲おおとり神社で行なわれる祭。 開運の神として信仰され、特に商売繁盛を願う。 江戸時代から続いている東京都台たい東とう区くの鷲わし神社の「酉の市」が有名。 参道に縁えん起ぎ物ものを売る露ろ店てんが並ぶ。 主役は、福をかき集めると言われる竹製の「熊くま手で」だ。愛嬌のある「おかめ」の面や、千両箱、大福帳、大判・小判などの縁起物で飾られている。 「酉の市」が3回ある年もある。 「世の中も 淋しくなりぬ 三の酉」(正岡 子規) ・立冬 11月8日頃。暦の上では「冬」。北の地方では初霜や初氷が見られる。 ・渡り鳥 雁、鴨、つぐみ、ひわ、マナヅル、タンチョウヅルなど。 「夏」にシベリア方面で繁殖した鳥が越冬のため、数千㌔以上を飛んで日本にやってくる。大群となって飛ぶ光景は「鳥ちょう雲うん」と呼ばれる。 「喧嘩すな あひみたがひに 渡り鳥」(小林 一茶) 「大風に 傷みし木々や 渡り鳥」(河かわ東ひがし 碧へき梧ご桐とう)

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