日本という国
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126◇ 「天」、「地」、「人」の技法は次の通り。 仮に、「3本の花の茎、または小枝がある」とする。 ① 一番長いものを「天」と呼び、花器のほぼ真ん中に生ける。 ② 次に、中くらいの長さのものを「人」と呼び、花器の左右どちらかに生ける。 ③ 一番短いものを「地」と呼び、花器の手前の方に据すえる。 ④ 各々の枝の上方の突端とったんを結ぶ線(見えない仮の線)が変則的な三角形を描くようにする。―――素材を自由な三角形に作って、花を生ける人の個性を発揮する。 ◎「華道」の種類 ◎ ☆ 生花(生け花・いけばな) 古典の「華道」の代表で、飾られる花の多くが「生花」だ。 花瓶などに飾るのが一般的で、「生け花」ともいう。 自然と人間の関係を「天、地、人」という世界観でとらえる。 ☆ 立花 草花を花瓶に立てて、針金などで形を整える。 自然の景観を抽象的に表現する。床の間や書院・書斎などに飾る。 ☆ 盛もり花ばな 明治時代(1868年~1912年)に、西欧文化の影響を受け、伝統的な「華道」を継承しながら新しい様式が生まれた。 テーブルの上に置いた水盤や籠などの花器に草花を盛る「盛り花」として発展した。生け方は自由だ。 ☆ 投入れ 縦型の壷に生ける「生け花」の総称。 ☆ 造形いけばな 現代の「華道」。伝統的な形を否定して、「花」を素材に、自然を対象とした新しい「生け花」。野外で木の枝を組み上げる大掛かりな作品も生まれた。 花を自由に組み合わせる「フラワー・アレンジメント」として好まれている。 ◎ 流派 ◎ 各流派が「自然と人間の調和」を主題に、独自の華道を追求している。 ☆ 池いけの坊ぼう 最も古い歴史を誇っている。 15世紀中頃の室町時代に「立花」の名手として知られた京都の僧侶・池いけの坊ぼう専せん慶けいが始めた。池坊専慶が寛かん正しょう3年(1462年)、武将の佐さ々さ木き高たか秀ひでに招かれた時、数十本の草花を金の花瓶に立てたことが始まり。

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