日本という国
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147【日本語】とは?に六章「文字の歴史」一節=ろくしょう日本語の特徴は、「漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字」の四種類の文字を使い分けて書くことだ。世界の言語の中でも、最も難しい文字体系と言われている。 「だから日本語は難しい」、逆に、「この特性が、日本語の表現をおもしろくし、豊かにしている」、という異なった二つの見み方かたがある。 《漢字》 古代の日本に「日本語」はあったが、「話し言葉」だけで、表ひょう記き法ほうはなかった。 3、4世紀頃、中国や朝ちょう鮮せん半はん島とうから、「漢字」という文字が伝わった。 日本人はこの便利なものを取り入れて「日本語」を書き表そうとした。 しかし、すでに存在していた「日本語」の発音や言葉の決まりが中国語と違うため、自分たちの言葉を捨てて、すぐに、ほかの国の言葉に替えることはできなかった。 そこで、日本人は中国の文字は借りるけれども、「日本語」に都合の良い方法で使うことを考えた。 「音おん読よみ」は、中国語の発音を受け入れようとしたが、自然に日本語風ふうの発音になった。それは、中国語の発音と似ているけれど、同じではない。 例えば、「東とう京きょう」、「梅ばい花か」、「水すい仙せん」、「砂さ糖とう」、「芭ば蕉しょう」という日本語の発音は中国語の発音とは違う。その上、「東ひがし」、「梅うめ」、「花はな」などの漢字を日本語の「訓くん読み」でも読んだ。その結果、「音読み」、「訓読み」という二つの読み方が生まれた。 さらに、日本は「漢字」の読み方について、呉ご音、漢かん音、唐とう音など、異なる時代の発音を受け入れたため、「音読み」が三種類もある「漢字」がある。 例えば、「訓読み」で「行く」という「漢字」の「音読み」は、「修行(しゅぎょう。呉音)」、「銀行(ぎんこう。漢音)」、「行脚(あんぎゃ。唐音)」などがある。 ちなみに、奈良なら時代に書かれた「古事記」(712年)に用いられた「漢字」の種類は1,507字、「万葉集」(759年)は2,501字、と言われている。 「漢語」は日本に入ってから長い歴史を経て、さまざまな変化を見せた。 ① もともと「和語」(「大和やまと言葉」)だったのが、それに対応する「漢字」を当てはめて使っているうちに、その読み方が「音読み」になった。 「おおね→大根→ダイコン、ひのこと→火事→カジ、かえりごと→返事→ヘンジ」な

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