日本という国
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148ど。 ② 日本人が意味を考え、それから「漢字」を組み合わせて日本風の「音読み」にした。 「電話、汽車、郵便、会社、配達、人力車じんりきしゃ」など。 ③ 日本人が作った「漢字」が「国こく字じ」だ。 中国にはなかった物の名前や概念を「漢字」で表したもの。諸橋もろはし轍てつ次じ著の「大漢和辞典」では、国字の数は畑、働く、凩こがらし、峠とうげ、躾しつけ、扱あつか、鰯いわし、鱈たら、籾もみ、など141字。 【万葉仮名】 古代の日本人は、「漢字」で自分たちの言葉を書き表そうとした時、「漢字」の意味に関係なく、「一つの漢字を一音」として発音し、「音」だけで書いた。 懐かしい(なつかし)=「名な津つ蚊か為し」 雪(ゆき)=「由ゆ岐き」 雨(あめ)=「安あ米め」、など。 最初は、「一音」を表す「漢字」が人によって異なっていた。 例えば、「あ」を表す「漢字」として、「安、阿、愛、悪」などが使われた。 それが整理されて「日本式漢字」になり、この表記法が「万葉仮名」だ。それを多く利用して日本で一番古い歌集「万葉集」が出来上がった。 「万葉仮名」から「ひらがな」と「カタカナ」が生まれるまでに、長い時間がかかった。 《ひらがな》 「ひらがな」は、「漢字」、「万葉仮名」の時代を経て生まれた。 いろいろな「漢字」使って「言葉」を表したが、「漢字」は画数かくすうが多くて面倒なため、使われる字が限られた。また、筆ふでで書いているうちに、流れるような草そう書しょ体たいで書くようになった。話す言葉をそのまま書く「万葉仮名」はこうして人々の間に広まったが、「漢字」であることに変わりはなく、もっと簡単に書けるように、と考えられたのが「かな」だ。 「安」という「漢字」を草書風に崩くずして書くと「あ」になる。 こうして「かな」が完成し、平安時代(794年~1192年)には女性がよく使うようになったため、「女おんな手で」と呼ばれた。「漢字」を使い、漢文を勉強していた男性は「漢字」にこだわって、「かな」という簡単な表記法をなかなか使わなかった。 こうして誕生した「かな」は、平安時代に女流文学の華を咲かせた。 後世こうせいになって、「ひらがな」と呼ばれるようになった。 《カタカナ》 「あ」と「ア」は同じ発音なので面倒だが、上手に使い分ければ便利なものだ。 「ひらがな」が「安」という「漢字」の全体を使って「あ」が作られたのに対して、漢字の一部分だけを借りて使い始めたのが「カタカナ」だ。 ア(阿あ)、イ(伊い)、ウ(宇う)、エ(江え)、オ(於お)など。 9世紀の初め、僧侶そうりょが書物に「印」を書き加えた。

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