日本という国
189/235

185[二・宮みや沢ざわ 賢けん治じ(詩人、童話作家)] 岩手県出身の詩人「宮沢賢治」の詩「雨あめニモマケズ」は、日本人に最も広く親しまれている詩だ。 2011年3月の「東日本大震災」に打ちのめされた多くの被災者に元気と勇気を与え、心の支えとなった。 [雨ニモマケズ] 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにもまけぬ 丈夫なカラダをもち 欲はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている 一日に玄米げんまい四合と 味噌と少しの野菜を食べ あらゆることを 自分を勘かん定じょうに 入れずに 良く見み聞ききし わかり そして 忘れず 野原の松の林の蔭の 小さな萓かやぶきの小屋にいて 東に 病気の子供あれば 行って看病してやり 西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い 南に死にそうな人あれば 行って 恐がらなくてもいい と言い 北にけんかや 訴そ訟しょうがあれば つまらないからやめろ と言い 日照りのときは 涙を流し 寒さの夏は オロオロ歩き みんなに デクノボー と呼ばれ ほめられもせず 苦にもされず そういうものに

元のページ 

page 189

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です