日本という国
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029 2014年時点で、「公的年金」加入者数は6,713万人。その54%(3,599万人)が「厚生 年金」加入者。また、「公的年金」の受給者は、「厚生年金」が3,293万人、「国民年金」が3,241万人だった。 4.1人に1人が高齢者という超高齢社会で、若い世代の経済的負担が増大している。 厚生労働省は2014年6月、「公的年金の給きゅう付ふ水すい準じゅんは少しずつ下げて、30年後には今より2割ほど低くなる」という年金財政の点検てんけん(5年に1度)の結果を公表した。 公的年金制度は、財源確保のために、「年金支給額の減額」や「支給年齢の引き上げ」が避さけられない状況にある。 「少子高齢化」で一層厳しくなる「年金」財政を維持するため、「公的年金の支給額の伸びを物価上昇よりも低く抑おさえる仕組み」(マクロ経済スライド)が2004年に導入された。このため、物価上昇によって、「年金」の支給水準が物価に比べて実質的に目め減べりすることになる。 ※ 医療 すべての国民が病気やけがをした時、医療給付が受けられるのが「国民皆かい保険制度」だ。その中で、75歳以上を対象とした「後期高齢者医療制度」が2008年にスタートした。費用は、「5割を公費(税金)、4割を後期高齢者支援金(後期高齢者以外の保険料)」でまかない、「本人は1割」を負担する。 「高齢化」に伴って医療費が増大し続けているため、「皆保険」の医療システムを維持するための財源確保が急きゅう務むとなっている。 ※ 介護と「認にん知ち症しょう」 高齢社会では「介護」が永遠のテーマだ。 特に、「認知症」患者が増え、日本は「認知症大国たいこく」になりつつある。 2012年の厚生労働省の調査では、高齢者(65歳以上)の「認知症」は高齢者全体の15%(462万人)に上っている。この数は年々増え、2025年には、「高齢者の5人に1人」にあたる約700万人が「認知症」になると言われている。 核かく家族化(夫婦のみ、夫婦と子、一人ひとり親おや家庭)が進み、しかも、高齢者だけの世せ帯たいが増えた。その結果、働はたらき盛ざかりの子ども世代が親の面倒めんどうを見ることが出来ないため、65歳以上の高齢者夫婦がどちらかを介護する「老ろう老ろう介護」や、比較的軽い「認知症」の高齢者が「認知症」の配はい偶ぐう者しゃを介護する「認認にんにん介護」が増えている。 家庭で介護する「在宅介護」が増え、親の介護をしながら働いている人は全国で291万人に上っている。そして、介護と仕事の両立が難しいため仕事を辞めざるを得ない「介護離職」が年間10万人に達し、企業にとっても深刻な問題になっている。 《「認知症」=病びょう的てきな慢まん性せいの知能低下などの症状、をいう。当初、「痴ち呆ほう症しょう」という言葉が使われていたが、「不快感や侮ぶ蔑べつ的てきな感じを伴ともなう」として、厚生労働省が2004年12月に、「認知症」という名称に改めた》

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