日本という国
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034 「小・中・高校」の課題 小、中、高校の教育は、さまざまな「ひずみ」と課題を抱かかえている。 日本の学校教育に求められているのは、「教師の教育の質の向上」と「教師のきめ細かい指導」に加えて、「学校・家庭の連携」だ。学校の幅広い教育力が問われている。 ※ 「学力低下」と「脱・ゆとり教育」 日本の近代化を支えた学校教育に対して、1970年代後半に、画一的な「詰つめ込こみ教育」が受験勉強に偏かたよった、という批判と反省が起こった。 そこで、1980年度(昭和55年度)から、授業時間を減らし、内容を少なくする「ゆとり教育」がスタートした。しかし、経済協力開発機構(OECD)が15歳を対象に実施した国際学習到達度調査で、日本が2000年にトップだった「数学」が、2003年に6位・2006年に10位になり、2回続けて2位だった「科学」も2006年に6位に転落した。 「ゆとり教育」が学力低下の原因という指摘が高まった。 このため、文部科学省は「ゆとり教育」を転換、学習内容を充実させるため、2008年に小学校、2009年に中学校と高校の学習指導要領を改訂し、「脱・ゆとり教育」へ方向転換した。小学校は2011年から、中学校は2012年から、高校は2013年から実施されている。 特に、小・中・高校の英語教育を重視しているが、2020年度から2022年度に小中高校で順次始まる新しい学習指導要領では、小学校5、6年生の「英語」が「外国語活動」から「教科」に格上げされる。年間の授業時数が70コマに倍増されるなど、総授業時数の増加が目立っている。 そのほか、2020年度以降に小・中・高校では次のようになる。 ・小学校3,4年生も年間35コマの「外国語活動」が始まる。 ・高校では、主権者教育を担になう「公共」、世界と日本の18世紀後半以降を学ぶ「歴史総合」を必修科目として新設する。 ・小中高校に「アクティブ・ラーニング(AL)」を推進する。 「どのように学ぶか」という視点から、学ぶ側の能のう動どう的てきな参加を取り入れた指導・学習方法。具体的には、発見学習、課題解決学習、グループディスカッション、ディベート、グループワークなど。 ※【2019年度(平成31年)から、中学3年生に「英語全国テスト」】 文部科学省は、特に、中学生の英語力を上げるため、全国の中学3年生を対象に、「聞く・話す・読む・書く」についてのテストを、2019年度から実施する。数年に一回、行う。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《以下・「いじめ」、「不登校」、「高校中退」、「暴力行為」の数字は、 文部科学省の平成26年(2014年)の学校基本調査》 ◇「いじめ」 2014年(平成26年)に、全国の小、中、高校、特別支援学校で起こった「いじめ」の件数は約18万8千件に上り、前年より約3千件増えた。

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