日本という国
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043 政府は、2016年~2020年度の5年間を、「復興・創生そうせい期間」とし、「地震・津 波被災地の復興の総仕上げ、福島の本格的な復興に取り組む」(安倍首相)。「原 発事故」があった福島県の復興は、2021年度以降も国が全面的に支援する方針。 ◎ まだ約7万人が「原発避難」 政府は、「東京電力・福島第一原発事故」で福島県の9市町村に出している「避難指示」の一部について、2017年(平成29年)3月末までに順次解除かいじょする。現 在「避難」を強しいられている約7万人のうち、66%にあたる約4万6千人が故郷ふるさとに帰ることができるようになる。 ただ、「避難指示」が解除されても、実際にどれだけの人たちが故郷へ帰るかは不明だ。2015年9月に「避難指示」が解除された福島県楢なら葉は町まちでは、半年経っても、全人口約7,400人のうち459人しか帰っていない。避難先で定てい住じゅうする人も多く、放射能への不安に加えて、買い物の不便さ、医療や教育への心配などのためだ。 一方、放射線量の高い「帰き還かん困こん難なん区く域いき」(約9千世帯、約2万4,000人)は、「避難指示」解除の見通しは立っていない。一部は2021年めどに徐々じょじょに解除の方針。 ◎ 毎日、発生する「放射能汚お染せん水すい」 「東京電力」は、「福島第一原発」のタンクにたまった「高こう濃のう度ど汚染水」の処理は完了した、と発表している。しかし、「AアLルPプSス」(60種以上の放射性物質を取り除くことができる多た核かく種しゅ除じょ去きょ設備)で処理しても、除去できないトリチウム(三さん重じゅう水すい素そ)を含ふくんだ「低濃度汚染水」がたまり続ける。 また、原子炉建たて屋やなどに地下水が流れ込み、新たな「高濃度汚染水」が今も発生している。タンクの底には、くみ上げが難しい「高濃度汚染水」も残っている。たまっていた「高濃度汚染水」がなくなっても、毎日「汚染水」は増えている。 従って、「汚染水」を保管するタンクは増え続け、「東京電力福島第一原発」の敷しき地ちには約1千基のタンクがある。東京電力は、「汚染水」を入れるタンクを2017年までに計90万㌧分まで増設する計画だが、3年後には、それも満杯になる計算だ。 「低濃度の汚染水」は1日400㌧~500㌧のペースで増え続けている。「汚染水」の処理は、まだ終わりが見えない。 ◎「除じょ染せん廃はい棄き物ぶつ・指定廃棄物」と「中ちゅう間かん貯ちょ蔵ぞう施し設せつ」、「最終処分場」 「福島第一原発事故」で飛散した放射性物質による汚染は、東日本の広い範囲に及んだ。

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