日本という国
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044 東北や北関東を中心に8県(福島、宮城、岩手、栃とち木ぎ、茨いばら城き、群ぐん馬ま、埼さい玉たま、千ち葉ば)の60万軒けん以上の住宅を対象に汚染された土などを取り除く「除染」が進められ、5年間で約49万件の処理が終わった。道路については、地球の直ちょっ径けいに相当する約1万3千㌔で「除染」などが行われた。 「除染」などの過程で、汚染された表土などの膨大な「除染廃棄物」が発生した。8県で出た「除染」による「廃棄物」は計約1,100万㌧。福島県で発生する「廃棄物」が大半で、福島県だけでも、最終的にはこの2倍の2,200万㌧になると見込まれている。 福島県内各地に残っている「除染廃棄物」は、田た畑はたや公園など県内の約11万5千カ所に仮かり置おきされている。福島県の「除染廃棄物」は、政府が「福島第一原発」のある福島県大熊町と双ふた葉ば町まちにまたがる16万平方㌔を買い取って建設する「中間貯蔵施設」に運び込まれ、最長30年間保管し、福島県外で「最終処分」を完了する計画。しかし、用地の取得は2016年2月時点で1%未満にとどまっている。 放射性物質が一定濃度を超えている稲いなわら、焼しょう却きゃく灰ばい、下げ水すい汚お泥でい、浄じょう水すい発はっ生せい土ど(水道水をつくる過程で発生する土)などの「指定廃棄物」も全国で約17万㌧ある。 「最終処分場」計画として決まったのは、福島県の「指定廃棄物」などを受け入れる同県富とみ岡おか町まちの「産業廃棄物処分場」だけ。 福島県以外の12都県の「指定廃棄物」を処理する「最終処分場」が「栃木、千葉、茨城、宮城、群馬」の5県に建設される予定。 ◎「原発」の「廃はい炉ろ」は、遠い道のり ・「廃炉」までに30~40年 「東京電力福島第一原発」は、原子炉建たて屋やが水すい素そ爆ばく発はつを起こした 1、3、4号機と、水素爆発には至らなかったものの大量の放射性物質を放ほう出しゅつした2号機、さらに、5、6号機を含めた「6基の原子炉」のすべてを「廃炉」にすることが2013年12月までに決まった。 しかし、「原子炉」を解体かいたいして「廃炉」を完了するまでに30~40年かかるとみられている。東京電力の「廃炉」までの工こう程てい表ひょうは、①「使し用よう済ずみ核燃料取り出し開始」までの第1期(2年以内)、②「溶融ようゆう燃料取り出し開始」までの第2期(10年以内)、③「廃炉完了」までの第3期(30~40年後まで)。しかし、このような「廃炉」までの工程は世界に例がない。新たな技術開発が必要になり、「廃炉」への道は険しい。 2016年3月時点の現状は― ・「使用済み核燃料を建屋上部の燃料プールから取り出す」ことが完了したのは4号機のみ。 ・3号機は、「水素爆発で壊こわれた建屋上部のがれき」を撤てっ去きょ中ちゅうで、2017年度内

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