日本という国
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048 【「福島第一原発事故」】 ※「原げん子し炉ろ損そん壊かい」と「水すい素そ爆ばく発はつ」 東京電力の「福島第一原子力発電所」(福島県大熊おおくま町まち、双ふた葉ば町まち)は、「大震災」発生直後、運転中の1~3号機の「原子炉」が自動停止した。送電線などが損壊し、外部からの電源を失った。さらに、約40分後に、高さは14m~15mの「津波」に襲われ、非常用ディーゼル発電機などの機器が水没すいぼつして非常用電源がストップした。「第一原発」の全電源が失われ、核燃料の冷却が出来なくなった。 「大震災」翌日の3月12日に「1号機」の原子炉建屋で「水素爆発」が起き、15日にかけて、「3号機」で「水素爆発」、「2号機」の「原子炉」で「燃ねん料りょう棒ぼうが溶けて底そこにたまる炉ろ心しん溶よう融ゆう(メルトダウン)」、「4号機」で「水素爆発」が起き、「2号機」の爆発が続いた。 高い放射性物質の漏ろう出しゅつ、飛散により、「放射能」の危険と恐きょう怖ふが深刻になった。 「原発事故」発生時に、「原子炉」を冷やす作業に関して、政府や東京電力の事故対応と情報提供が遅れ、被災者や周辺住民は長期間、「放射能」に悩なやまされ、苦しめられることになった。 国際的な事故評価尺度(INES)は、「深刻な事故」とされる「レベル7」で、原子力史上最悪の1986年の旧きゅうソ連・チェルノブイリ原発事故に匹敵する。 ※「避難指示区く域いき」 「東京電力・福島第一原発事故」で、政府は「大震災」の翌日、「福島第一原発」から半径20㌔圏内けんないの住民に「避難」などの指示を出し、一カ月後には、①20km圏内を「警戒区域」とし、福島県双葉町、大熊町、南みなみ相そう馬ま市など9市町村の住民・約7万8千人の立ち入りを禁止したほか、②「計画的避難区域」、③「緊急時避難準備区域」を設けた。 そして、政府は、「大震災」の翌年、放射線量に応じて「避難指示区域」を(1)「避難指示解除準備」、(2)「居住制限」、(3)「帰還困難」の三つの区域に分けた。 三つの区域の約8万人が避難している。 (1)、(2)の区域は、立ち入りはできるが宿泊できない。 (1)と(2)の区域は、「大震災」から3年~5年の間に、「避難指示」を解除し、避難者が自宅に帰ることを目標に作業が進められている。 (3)の「帰還困難」区域の避難者(約2万5千人)は、5年以内の帰宅は出来ない。 それぞれの区域は、「がれき」や土壌などの放射性物質を取り除く「除染」が行われている。しかし、「除染」作業の遅れなどから、「避難区域」の解除も遅れがちで、政府は2013年12月に、「避難したすべての住民を帰還させる」ことを断念し、移住先で宅地や住宅を買うのに必要な賠償を追加するなどの復興策を決定した。

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