日本という国
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004「政治」の課題と流れ一節= 一・【「政治」の課題】 経済再生政府は、日にっ本ぽん銀ぎん行こう(日にち銀ぎん)が一体となって「デフレ脱だっ却きゃく」をめざしている。 2013年1月、「2%」の物価上昇率の目標を盛り込んだ「共同声明」を発表し、「経済の成長力強化」と「一層の金きん融ゆう緩かん和わ」に取り組んでいる。 「経済再生」をめざす安倍内閣の「経済政策」は、 ①日銀(日本銀行)が市し場じょうに流すお金を増やす大胆な「金融緩和」、 ②公共事業などを通じて景気を刺激する最大の「財政政策」、 ③規制緩和や企業向け減税などで民間投資を喚かん起きする「成長戦略」 の三つで、この「3本の矢や」を「アベノミクス」と呼ぶ。 「輸出を増やして企業の業績を上向かせ、従業員の給料を増やし、消費を促うながして経済を成長させる」という「経済の好こう循じゅん環かん」を目指している。 2014年6月には、「法人税率を数年で20%台に下げる」、「働いた時間より『成果』を重視する雇用制度の導入」、「外国人労働者の受け入れ拡大」、「女性の活躍推進」などを柱とした「新成長戦略」を打ち出した。 さらに、安倍内閣は2015年9月、2020年頃をめどに『1億総活躍社会』を実現する具体的な目標として、 「名目GDP(国内総生産)600兆円の達成」《2015年度のGDPは503兆円》 「希望出しゅっ生しょう率りつ1.8」《「合ごう計けい特とく殊しゅ出生率」(1人の女性が一生の間に産む平均の子どもの数)とほぼ同じ意味。2015年は「1.46」。2.07が人口を維持できる水準》 「介護離職ゼロ」《「介護・看護」を理由に離職する人は、年間約10万人と言われている》 などを掲かかげた。これを「新・3本の矢」と呼んでいる。 2015年10月に発足した第3次安倍改造内閣で、「1億総活躍」担当大臣を新設した。 さらに、「1億総活躍プラン」として、 「保育士の賃金を月平均6千円引き上げ、経験に応じて最大4万円程度上うわ乗のせする」 「介護職員の賃金を月平均1万円引き上げる」 「同一労働同一賃金を実現する」 などが盛り込まれている。 ただ、それぞれの政策を実現するための財源や道みち筋すじは必ずしも示されていない。このため、目標の達成は決して容易ではない。

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