日本という国
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088一節=春「春」の語源は、草や木が芽を出し、伸びることを意味する「張はる」、あるいは、万物が発生するという意味の「発」、という説がある。 暦の上では、立春(2月3、4日頃)から立夏(5月5、6日頃)の前日までが「春」だが、人々が実際に春を感じるのは、3月になってから。 草木が芽生え、花をつけ、虫などは冬眠から覚める。 「春」は穏やかな日が多いが、「春に3日の晴なし」と言われるように、気候は変わりやすい。 「春」は卒業と入学の季節。児童、生徒、学生は3月に卒業し、4月に小学校(6年間)、中学校(3年間)、高等学校(3年間)、大学(2~4年間)がスタートする。 4月上旬に一年生の入学式がある。 日本の「春」を代表する花は「桜」だ。代表的な「桜」は「ソメイヨシノ」。 長い冬が終わり、「春」に美しく咲き誇る「桜」の花は日本人に好まれる。 最も南の沖縄県では2月に咲き始める。3月下旬から5月上旬にかけて「桜前線」が北 上し、九州から北へ開花していく。桜の下での「お花見」は「春」の風物詩だ。 「桜」は、咲いている期間が短く、パッと散る。さらに、「淡い色」であるため、日本人の「潔さと優しさ」の象徴になっている。 江戸時代の国学者・本もと居おり宣のり長ながは 「敷島しきしま(「やまと」の枕まくら詞ことば)の大和やまと心ごころを人問わば 朝日に匂う 山桜花」 と詠んだ。 旧暦では、3月は「弥や生よい」、4月は「卯う月づき」、5月は「皐さ月つき」と呼ぶ。 三月(弥生)・春一番 「春」になって最初に吹く南寄りの強い風のこと。 人々は春の訪れを感じ、木の芽や花の蕾が膨らみ始める。 「春一番 砂ざらざらと 家を責め」(福ふく田だ 甲子男きねお) 「声散って 春一番の 雀たち」(清し水みず 基もと吉よし) ・春の雪 暖かくなって思いがけない時に降る雪。溶けやすい。淡あわ雪ゆきともいう。 「吹きはれて またふる空や 春の雪」(炭たん 太たい祗ぎ) 「古郷や 餅につき込む 春の雪」(小こ林ばやし 一いっ茶さ) ・早春-初春 「春」の初め、木々の芽が膨らみ、水が温かく、空が明るく感じられる頃。 ・雛ひな祭り(ひな祭り) 3月3日。女の子の幸せを願う祭。桃の花を飾ることから「桃の節句」という。

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