日本という国
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092 四月(卯月) ・霞 「春」になって、大気が薄く濁り、遠くのものが見えにくくなる。 秋にも同じような現象があるが、これは「霧」という。 月の光が「霞」で薄くぼんやり光るのは朧おぼろ月づき夜よだ。 「春なれや 名もなき山の 薄霞」(松尾 芭蕉) ・土筆つくし 早春の日当たりのいい土手や草むらに生える。 筆の形をしているので「土の筆」と書く。 佃つくだ煮にや和あえ物ものにする。ほろ苦みのある味が独特だ。 「土筆にて 飯くふ夜の 台所」(正岡 子規) ・春風 暖かくて、穏やかな春の風。「しゅんぷう」とも読む。 「春風や 闘志いだきて 丘にたつ」(高浜 虚子) ・こぶし(辛夷) 3月から4月に、 6弁の白い大きな花が咲く。 実が子供の拳に似ていることから「こぶし」の名が付いた。 「こぶし咲く あの丘 北国の ああ 北国の春♪♪~~」 と歌謡曲に歌われている。 「降りしきる 雪をとどめず 辛夷咲く」(渡辺 水巴) ・たんぽぽ(蒲公英) キク科の多年草。黄色い野菊のような花を咲かせる。 白い綿のような冠毛をつけた種は風に乗って飛んで行く。 「蒲公英や 日はいつまでも 大空に」(中なか村むら 汀てい女じょ) 「顔じゅうを 蒲公英にして 笑うなり」(橋はし 閒かん石せき)

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