【四】第四回 2014年12月~2015年3月 172大学の1万2,038人が回答
「日本」に親しみを感じる=70.1%
(どちらかと言えば、を含む)
- 「歴史があるから、日本語を習う前は日本が嫌いだった。しかし、日本語を習ってから日本の文化に興味を持ち、日本という国の全体像を次第に把握できるようになった」(南京大学・女)
- 「日本語の勉強と、日本のドラマや映画やNHKの記録映画などで、少しずつ日本への理解が深くなった。日本の歴史や文化などがだんだんわかり、日本という国もだんだん好きになった」(四川外国語大学・女)
- 「戦争の原因で日本が大嫌いだったが、日本語学部の学生になって以来、日本の文化や社会のことが分かるようになり、日本がだんだん好きになった」(浙江師範大学・女)
- 「高校一年生の時、日本のアニメを見て好きになり、大学で日本語を選んだ。日本は、環境とか、ごみの分類など多くの面で私達が学ぶ価値がある」(山東青年政治学院・女)
「日本」に親しみを感じない=23.1%
(どちらかと言えば、を含む)
- 「南京大虐殺という歴史的事実があるのに、侵略戦争の歴史を歪曲し、中国国民の感情を傷つけている」(山東青年政治学院・女)
- 「小さい頃から、日本に関するイメージがよくない。抗日戦争で日本軍は南京大虐殺事件を起こした。しかも、現在の日本政府はその事実を認めようともしない。中国人としてどうしても許せない」(西南交通大学・女)
- 「小さい頃から、日本に関するイメージがよくない。抗日戦争で日本軍は南京大虐殺事件を起こした。しかも、現在の日本政府はその事実を認めようともしない。中国人としてどうしても許せない」(西南交通大学・女)
- 「日本政府がA級戦犯を祀る靖国神社を参拝するのは中国人の傷口に塩を塗るようなものだ。これは中日関係の政治の基礎を壊した」(東華大学・女)(信陽師範学院・女)
「日本人」に親しみを感じる=71.6%
(どちらかと言えば、を含む)
- 「日本人の先生と接して、本当に親しみを感じた。責任感が強くて、一生懸命仕事をして、私たちを笑わせてくれて、いろんなマナーを習った」(西安外国語大学・女)
- 「日本人の先生がいつもやさしく、熱心で、時間を守る。日本語を教えるだけでなく、中日交流の橋として、重要な存在だと思う」(内蒙古大学・女)
- 「以前は日本人に親しみを感じなかったが、日本語を勉強して、日本人と知り合いになって、日本人はとても優しくて、親切で、真面目だということが分かった」(遼寧師範大学・女)
- 「日本人は悪人だと思って嫌いだった。日本語を勉強して、日本人の先生に会って日本人のことを知った。とてもやさしく親切だ」(河南科技大学・女)
- 「日本語を習うおかげで、やさしくて、熱心で真面目な日本人に会った。人と人の絆は国を超えるものだなぁとしみじみ感じた。歴史の問題はありますが、中国と日本は仲良く発展したいです。永遠の中日友好を希望します」(閩江学院・女)
「日本人」に親しみを感じない=19.56%
(どちらかと言えば、を含む)
- 「歴史の事実を否定する日本人が嫌いだ。政府の人たちも第二次世界大戦の罪行を懺悔しないし、中国国民の気持ちを無視して、戦犯がいる靖国神社を参拝する。日本の若者は正確な歴史観がないようだし、中国人が嫌いらしい」(四川大学・男)
- 「日本人の留学生は、日本が中国を侵略したことを知らない」(西安外国語大学・女)
- 「小さい頃から抗日戦争についての映画やドラマを見ているから」(西南交通大学・女)
- 「日本人はなぜ、歴史を正視しないのか。日本や日本人のたくさんのことが好きだけど、歴史に対する態度ではどうしても親しみを感じられない」(遼寧師範大学・女)
- 「日本人はお礼にこだわりすぎる。かえって、水臭い感じがする。付き合いづらい感じだ」(南京大学金陵学院・女)
- 「いつも、あいまいで、内心の考え方や気持ちを伝えない」(河南大学民生学院・男)
- 「日本人を見たことがない。歴史の勉強を通して、親しみを感じない」(新彊師範大学・男)
日中関係の「壁」になっている「歴史認識問題」を
解決するには、どうすればいいと思いますか?
【「日本」への注文】
- 「日本に、中国を侵略した戦争で亡くなった人に『すみませんでした』を言ってもらいたい、それだけだ。その一つの言葉を誠心誠意言えば、『壁』は必ず無くなる」 (華南理工大学・男)
- 「日本政府が過去の侵略戦争と残酷な行為を認めない限りアジアで永遠に認められない。『思いやりの精神』を重んじる日本人は、なぜ被害者の立場に立てないのか」(清華大学・男)
- 「まず、日本は侵略の歴史を認めて、教科書に書いてほしい。靖国神社に参拝しない。そうしたら、中日関係はよくなります」(内蒙古師範大学・女)
- 「日本の首相は、軍国主義を象徴し、中国人の感情を刺激している靖国神社に参拝しないでほしい」(温州医科大学・女)
- 「今の日本人、特に若い人たちは歴史を忘れるようになった。必ず、日本人にちゃんと歴史を勉強させるべきだ」(蘭州理工大学・男)
- 「一番大きな問題は、大多数の日本人が正しい歴史についてよく知らないことだ。教育やマスコミなどを通して正しい歴史を日本人に教えて、次世代に伝えるべきだ」(天津外国語大学・女。福建師範大学・女)
- 「日本政府は、日本の青少年たちに歴史問題について正しく教育するべきだ。巨大な『壁』を突破するには若者の力が必要だ」(大連芸術学院・女)
- 「両国の努力が必要だ。日本は侵略の歴史を認める勇気と誠意を示し、ドイツのように中国に侵略の歴史を謝る。中国政府は歴史問題を客観的に理解させる教育を行う。公祭日(抗日戦争勝利記念日など)を設けたのは、日本を恨むためではなく、歴史の教訓を骨に刻んでほしい、という気持ちからだ」(集美大学・女)
- 「『壁』をつぶすには、中日両国人民の努力が必要だ。中国人は恨みを忘れ、日本人は歴史を認めて反省することだ」(河南大学・女)
- 「事態をこれ以上悪化させないように、お互いに、挑発行為を自粛して、冷静に未来のことを念頭に置いて、歴史認識問題に向う姿勢が大事だ」(浙江工商大学・女)
日中関係をよくするために、中国人が
出来ることは何だと思いますか?
【「偏見」と「先入観」を捨てる!】
- 「日本をよく知らないで『日本人は全部悪人だ』という考え方はやめて、理性的に日本を見るべきだ」(河南科技大学・女)
- 「中国人は偏狭な民族意識と日本に対する偏見や恨みを捨てるべきだ。そして、日本のいい面を中国は学ぶべきだ」(西北大学・女)
- 「先入観を取り除いて、客観的に現在の日本を見るべきだ。歴史の恨みのために日本を盲目に否定してはいけない」 (四川外国語大学・女)
- 「歴史を忘れないのは憎しみのためではなく、戦争を二度としないためだ。中国人は、偏見と先入観を持たないで、日本を理解しよう」(内蒙古大学・女)
- 「テレビや単なる政府の政治宣伝を受け取るのではなく、まず、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分で日本のことを考えることが大事だ」(中山大学・女。山東師範大学・女。遼寧師範大学・女)
- 「日本のことを自分で感じて、考えて結論を出すべきだ。中国人として、過去の歴史は確かに辛い、忘れがたい。しかし、憎しみと誤解で前へ進めないのは両国にとっても不幸だ」(山東大学威海翻訳学院・男)
- 「中国の民衆は中国のいわゆる『抗日ドラマ』に深く影響を受けている。テレビなどで、抗日戦争のドラマを減らすべきだ。日本人についての悪いイメージが多過ぎると日本に対する中国人の恨みは増える一方だ」(南昌大学・男。女。浙江大学・女。吉林大学・女。大連工業大学・女。華南師範大学・女。福建師範大学・女。西北師範大学・女。河南大学・女)
- 「マスコミ・メディアはもっと客観的な日本を紹介してほしい。子供たちの教科書の中の日本に対する恨みを消してほしい。恨みは何の解決もできない」(南京大学金陵学院・女。吉林大学・女)
- 「歴史問題だけで、日系企業を壊したり、日本人を傷つける衝動的な反日行為は文明国である大国・中国のすることではない。もっといい方法がある」(哈爾濱師範大学・女。中山大学・女。河南師範大学・男。北京科技大学・女)
- 「色眼鏡で日本人を見てはいけない。中国人は井戸の中から天をのぞくのではなく、視野を広げる必要がある。盲目的な『排日の気持ち』をなくして、冷静な愛国心を持って、日本の優れた福祉、教育、経済、環境汚染対策などを見習うべきだ」(南京大学・女。東北財経大学・女。河南科技大学・女)
- 「民間の交流がなければ、国家間の友好と発展はあり得ない。交流を深めて、偏見や思い込みを取り除くことに力を入れるべきだ。次代を担う青年の交流促進が、未来の日中関係を決める。」(煙台大学・女。西南交通大学・男)
- 「日中の〝架け橋〟になりたい。両国の国民の偏見をなくすために、日本の人に中国のいいところを伝えて、中国の人に日本のいいところを伝えたい」(西南民族大学・男。河南大学・男。遼寧大学・女)
- 「両国の理解を深めるために、架け橋として周りの人に、自分の心で感じた日本文化や自分の知っている日本の良さと悪さを伝えて、偏見と誤解などを解消するために一生懸命頑張りたい」(四川大学・女。内蒙古大学・女)
- 「自分が知っている日本をちゃんと周りの人に伝えていきたい。彼らに日本はどんな国か、日本人の真面目と親切という性格を知ってもらいたい」(北京第二外国語学院・女)
- 「日本に行って、日本人に、中国人の戦争被害者としての気持ちや中国文化をチャンと伝えたい。相互理解ができたら誤解も自然に消えていくと思う」(内蒙古大学・女。青島職業技術学院・女。華南理工大学・女)
- 「言葉は心の架け橋だ。日本語をもっと勉強して、日本文化や歴史や真の日本を学んで、中日関係の絆になりたい。日本に留学して、本当の日本の生活を見て理解を深めたい」(哈尔滨師範大学・男。信陽師範学院・男。吉林財経大学・男。煙台大学・女。華北科技学院・女。河北大学・女。河南師範大学・男)