中国の大学から届いた学生と先生の声

「日本語交流の歴史」に刻まれる活動

○曲 維(遼寧師範大学副学長・遼寧省大連市) 2010年

 25年間、本当にご苦労様でした。中国の日本語教育に対する大森ご夫妻の長年にわたる献身的なご努力は、両国の「日本語交流の歴史」にいつまでも刻まれることでしょう。
 十数回実施された『日本語作文コンクール』という素晴らしい「大舞台」で鍛えられた若い大学生たちは、現在、中日の教育、文化、経済、貿易の第一線で活躍しており、将来、中日関係の中堅的な存在になるに違いありません。何回も改訂されて出版された【日本】という日本語教材の編集と寄贈も大きな功績です。【日本】は「文化理解型」の日本語教材として高く評価され、今でも各大学で広く使われています。私もその編集に参加させて頂き、忘れがたい思い出になりました。六年間に三回も実施された大規模な「アンケート調査」は、中国の日本語教育界における大森先生ご夫妻の長年来の献身的なご努力への尊敬と信頼の表われです。学生が安心して「本音」を正直に書いており、中日友好・交流を発展させる上でとても貴重な資料です。
 良好な「中日関係」を末永く継続するには、中日双方の弛まぬ努力が必要です。政治家や政府高官の相互訪問は勿論大事ですが、広範な国民、特に将来を担う若者同士の交流が最も重要だと思います。相手国の言葉の学習と人々の交流によって、相互理解が深まり、相手国に対する親しみも高まります。これからも、中国における日本語教育を充実させ、発展させることが必要です。この意味でも、中国の日本語教育に対する大森先生ご夫妻の「功績と貢献」は、高く評価され続けると信じます。