中国の大学から届いた学生と先生の声

第七回・中国の大学生、院生『日本語作文コンクール』1999年 応募総数・1,203編テーマ=「近未来の日本と中国について」

中国人は「日本人」という単語に敏感

郜 楓(西安外国語学院・陝西省西安市) <一等賞>

 先日、久しぶりに中学生時代の友達に道端で会った。「今、何を勉強してる?」と聞かれて、「日本語だよ」と答えたら、すぐ眉をしかめて、「へぇ、日本語か、失礼ですが、実は僕、日本人があんまり好きじゃないよ」と何か怒りそうな口調で言われた。なぜ、中日戦争から何十年も経ったのに、恨みを持っている中国人がまだまだ多いのか?ある調査によると、中国の若者の約80%は日本が「嫌いだ」と答えたという。
 中国人は「日本人」という単語に敏感だ。多くの中国人の心に、50年、60年年  前の日本人の印象が強く残っている。その外、南京大虐殺を否定することや、靖国神社を参拝することなど、中日平和友好条約の締結からもう20年過ぎたけれど、さらに溝が出てきたりするくらいだ。
 実は、私にとっても、日本人に対するイメージは普通の中国人と違いがなかった。しかし、日本語の勉強を通して、日本人と交流して、日本人は、すでに「ばかやろう」だけを言ういわゆる「鬼子」ではなくなった、と分かってきた。しかし、12億の中国人の中に私のような日本語を勉強したり、日本人と付き合ったりすることができる人はほんの一部分だ。だから、日本語を勉強している中国の学生は、日本語で日本人との交流を広げることが必要なのだ。若者は頑張っていこう!