中国の大学から届いた学生と先生の声

第十二回・中国の大学生、院生『日本語作文コンクール』2004年 応募総数・3,360編テーマ=「日本語学習と私」

日本に不満ばかりだったが・・・

袁俊英(河南大学・河南省開封市) <一等賞>

 日本語を勉強する前は、私も日本に不満ばかり持っていた。中日戦争についてのドラマから、日本軍人の残忍さが酷く心に残ったし、日本の首相が靖国神社へよく参拝することや歴史教科書問題などで日本人の頑固さに怒った。しかし、日本は戦後驚く程の速さで発展した。私はこのことに強く興味を持ち、更に日本を知りたいと思うようになり、日本語を専門に選んだ。日本語の勉強を始めてから、日本の文化や歴史、習慣など少しずつ触れるにつれて、日本や日本人に対する見方が次第に変わってきた。日本人留学生の友達から日本人の親切さや親しみを直接感じることができた。これからは、日本語を勉強すると同時に、私の周りの人に自分の経験したことを、微力ながら、伝えていこうと思う。

「戦争」は歴史の一%

徐洪国(山東大学威海分校、山東省威海市)

 小さい頃、テレビドラマや映画から、日本人は人殺ししか知らない殺人鬼だと思っていた。しかし、大学に入って日本語を学習するにつれて、私の日本観が段々変わってきた。付き合った日本人はみんな優しくて真面目な人だ。日本人は世界のほかの民族と同じように、平和を愛する人たちだということも知った。また、世界の経済大国として、日本は毎年中国を含むアジア諸国の発展のために巨額の援助資金を提供している。中日両国は海一つ隔てた一衣帯水の隣国で、二千年という長い友好交流の歴史を持っている。よく考えてみると、友好の時間は99%を占め、戦争または対立の時間はその歴史の1%にも満たない。中日関係を進めるには、歴史を鏡とし未来に目を向けて、お互いに偏見を捨てるべきだ。日本語科の大学生として、相互の人民友好の意志を伝える使者になりたい。