- 【日本語教材】の感想
- 『日本語作文コンクール』の作文
- 第一回 中国の大学生、院生『日本語作文コンクール』
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『日本語作文コンクール』 - 第十六回
『日本語作文コンクール』
- 『アンケート』の回答(概要)
- 「手紙」と「Eメール」
第十六回・『日本語作文コンクール』2014年 応募総数・3,023編~「最新版と改訂版・日本語教材【日本】」の感想文コンテスト~
※「感想文コンテスト」の一,二、三等賞の各一編の全文は、《中国の大学から届いた学生と先生の《「三部」一章【六】の『日本語教材』の感想=最新版と改訂版・「日本語教材【日本】」と【七】「日本語教材【新日本概況】に掲載。
以下は、そのほかの作文から。
魅力的な「時空旅行」を経験
朴美虹(南京大学・江蘇省南京市)
今回、私は、魅力的な「時空旅行」を経験した。時間は約二万年前から今まで、場所は日本である。日本は本当に魅力のある国だと思う。日本語の勉強をしながら、日本について少しだけは知っていると思っていた。そして、この度、「日本語教材【日本】」という本に沿って「旅行」しながら、日本が一層近いものになった気がする。
この本を読んだ自分の考えを、『美しさ』と『鮮やかさ』という二つの単語で表したい。まず、日本が美しい国だと思うのは、例えば、四季の美しさがある。日本の春を代表するのは桜、夏のひまわり、秋の紅葉狩り、冬の「梅に鶯」などだ。そして、花見、月見、ねぶた祭、札幌雪まつり、など。自然の物そのままもきれいだが、自然の中にある花や草木の美しさを再発見して、その深い美を追求する「華道(生け花)」などの伝統芸術や醜く、残酷な場面でも、美化して表し、どんな時も美意識を忘れない「歌舞伎」などの伝統芸能は、どれも『美しい』。
「鮮やかさ」を一番感じるのは、「一汁三菜」を基本とした伝統的な和食だ。味と色の「鮮やかな」個性が、日本を象徴していると思う。
【日本】は、政治、経済、歴史から文化、文学、日本人の行動様式まで、全方面の日本を紹介している。簡単に「日本と日本人」に接触できる。日本語を勉強する外国人にとても役立つ本だ。
「俳句」を通して、日本の四季が目の前に
陳雨情(寧波大学・浙江省寧波市)
私は日本へ行ったことがない。何回も何回もネットで日本の写真や絵を飽きずに見続け、日本の四季を心で想像するしかない。手を伸ばしても、真実の日本の自然には触れることができない。ただ夢のなかで、日本の土地を想像するだけだ。
今回、「日本語教材【日本】」を頂くことができ、『四章・自然』(四季=季語と年中行事)を読んだ。夢で見た日本の四季が、そこに書いてある「俳句」を通して、一幕一幕、目の前に浮かんできた。
春は花の季節だ。「ひなまつり」の項にある俳句「桃ありて ますます白し 雛の顔」(炭太祇)のように、桃の色、雛の顔色、そして私の容貌、どれも赤みのある白い肌、夢見る乙女の肌のようだ。
また、日本のシンボルとなっている桜の花、花見をしている人々、それはどれほどロマン的なシーズンだろう。私は昨年、キャンパスの桜を見て俳句を作った。「港より 日は照りながら 庭桜」。その桜はここ一年のPM2.5に耐えて、今年も美しく満開するだろうか。日本の至る所で桜が元気に咲き誇るのは、おいしい空気をいっぱい吸っているからだろうか。
【日本】の俳句から読める春夏秋冬は美しく、自然の優しさがいっぱいだ。いつか私の生まれ育った中国にも、自然の優しさが蘇るように。
日本語と日本がだんだん好きになってきました
朱丹頴(西南交通大学・四川省成都市)
私は「日本語教材【日本】」という教材を読んで、日本という国と日本語という言葉に対する理解が深くなりました。そして、もっと日本語が好きになり、日本がだんだん好きになってきました。
戦後の日本経済が著しく発展した理由や問題点がよく分かりました。日本は、「日本人の勤勉さと会社への忠誠心」で経済大国になりました。そして、日本人には「決められたことを忠実に守る」という美徳があります。でも、【日本】という教材から、今、日本型経営はだんだん形を変えつつある、日本の若者は「働き過ぎ」と思うようになって、仕事だけでなく、自分自身の生活を楽しむようになったそうです。私は日本の若者の生き方を応援します。
【日本】は、二年生の私には、分からない言葉や文法がありますが、辞書を調べたりして、たくさんの新しい単語を学ぶことができました。
隣の島国の日本人はもう敵ではありません!
于 馨(大連海事大学・遼寧省大連市)
水曜日の授業で、担任の先生が「これを読みなさい。」と言って渡されたのが、【日本】という本でした。すぐ読みました。近ごろ読んだ本で、これほど勉強になった教材はありません。本当に、この一冊で今の日本と日本人についても理解できるようになって、日本が好きになりました。
「血だらけの槍を振り回しているちょび髭の軍人たち」――それが、私がテレビで知った最初の日本人でした。小学生だった私は「日本人というのは人殺しばかりだね」と言いました。その時から、私にとって日本人は敵になりました。2011年8月、私は大学の入学通知を受け取り、そこには「日本語学科」と記されていました。仕方ない、適当にやり過ごせばいい、と思っていました。しかし、日本語を勉強した後、日本と日本人に対する印象が変われば変わるものでした。日本人の友達も作りました。【日本】を読んだ後、日本がもっと好きになりました。
今の私は、日本のことを尊重し、中国人の友達に日本のことを教え、もっと多くの日本人の友達を作ることができます。そういう平凡なことを、平凡に積み上げていけば、私は将来、中日友好に貢献することができると信じています。
隣にある緑の島国の日本人はもう敵なんかではありません。
【日本】は日本を知るチャンスをくれた
王欢欢(上海師範大学・上海市)
「日本語教材【日本】」が私を感動させたのは侵略戦争について述べたことだ。
『三章・歴史』の89頁に、『日本軍は1937年(昭和12年)、北京郊外で中国軍と盧溝橋事件を起こし、日本が中国を侵略する日中戦争が始まった。』という文がある。日本人の書いた本で侵略の事実を認める話が出たのは、本当に驚いた。客観的に歴史を述べるのは尊敬に値することだと思う。
【日本】の一番いいところは、客観的で歴史的な視野から日本人が書いているからただ。現実の日本の状況を正しく教えてくれる教材だと思う。日本語科の学生として、色々な日本文化についての本を読んだが、ほとんど中国人の書いたものだった。中国人の立場から日本を見て、主観的な考えで編集した本だから真実と違う内容もある。
日本文化の授業で、【日本】を教科書として使っている。日本について各方面のことを紹介してくれるから、私たちは日本の多くの分野の知識をだんだん知るようになっている。【日本】は、中国の日本語科の学生に、日本を知るチャンスをくれた。
【日本】は、本当によい教材だと思う。